認定NPO法人 働く人びとのいのちと健康をまもる北海道センター

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建設アスベスト第2陣訴訟判決

2022年6月6日 by スタッフ

建材メーカーの企業責任も断罪

   国と企業で屋外作業者にも補償を

北海道建設アスベスト 弁護団 事務局長  長野 順一 弁護士

2022年4月28日、札幌地方裁判所(民事第3部 中野琢郎裁判長)は、北海道建設アスベスト第2陣訴訟について、被災者17名中11名のアスベスト被害に対する株式会社エーアンドエーマテリアル、太平洋セメント株式会社、ニチアス株式会社、株式会社ノザワ、株式会社エム・エム・ケイの合計5社の責任を認める判決を言い渡しました。

 建材メーカー5社の加害責任認定

既に最高裁は、2021年5月17日の判決で、建材メーカーらに警告表示義務違反があり、主要な原因建材を製造・販売したメーカーが共同不法行為責任を負うとの判断を示していましたが、この判決はその判断を前提として、被災者11名に対する上記の5社について、加害企業と認定したものです。
また判決は、有責とされた企業の責任割合を、原告ごとに3割ないし5割と判断しました。有責企業の責任割合については、これまでの判決では3分の1程度とする判断が多かっただけに、企業の責任割合を重く認定した点は前進と評価できると思います。

 屋外作業者に対する責任否定は不当判決

他方で、判決は、屋外作業を主とする職種や、解体作業従事者との関係では建材メーカーの責任を否定しました。
九州建設アスベスト第1陣訴訟では、最高裁も、屋外用建材であっても屋内で切断等の作業をする場合があることなどを理由として建材メーカーらの責任を認めた福岡高裁の判断を維持していますので、そのことと比較すれば、今回の判決は不当といわざるをえません。

 予見できた危険性と対策怠った責任は重い

また、建材メーカーにおいて既設建材についても広く建設作業者等にアスベストを含有する事実とアスベスト疾患罹患の危険性等を周知することは十分可能だったので、それを怠った企業は、解体作業者との関係でも当然責任を負うべきであり、その点の判断も不十分です。
さらに、一部の原告については、加害建材の現場への到達や原因建材からのばく露が否定され、メーカーの責任が認められず、この点も極めて不当です。
これらの点については、今後控訴審においてあらためて判断を求めて行くことになります。

 企業は責任を認め和解解決に応じるべき

ところで、判決により責任があると判断された上記5社は、これまで最高裁を含めて繰り返し責任を認められているにもかかわらず、未だに責任を争い、和解解決にも応じていません。そのような態度は極めて不当であり、速やかに責任を認めて被災者に謝罪し、早期和解解決のために、あらためて、世論の力で有責企業に、早期の解決を迫って行く必要があります。

 国と記号の責任で被災者の全面救済を

また、国は、建設アスベストの被害者救済のため本年2月から給付金制度を開始しましたが、屋外作業者はその給付対象から除外されています。屋外作業者である被災者も屋内作業者と同様にアスベスト疾患に苦しんでいるのですから、国には、その事実を直視し、給付金の支給対象に屋外作業者を含める制度改正を速やかに行うことが求められます。そして、現在この給付金制度には加わっていない建材メーカーも参加した、アスベスト被害の全面救済のための基金制度を、早期に実現する必要があります。 いの健北海道センターニュースから転載

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建設アスベスト給付金制度について

2022年3月23日 by スタッフ

建設アスベスト給付金法が2022年1月19日施行され、給付金の支給が開始されました。

建設アスベスト給付金制度について 

 

リンク:建設アスベスト訴訟全国弁護団

Filed Under: お知らせ・ニュース, じん肺・アスベスト

建設アスベスト裁判の到達点と課題

2021年10月4日 by スタッフ

  アスベスト救済~こ一年のとりくみが重要

弁護士  長野 順一

長野弁護士がいの健北海道センターの第9回総会で、発言された要旨を紹介します。

建設アスベスト訴訟については、今年極めて大きな成果を勝ちとることが出来ました。
2005年にクボタショックがあり、建設業者にアスベスト被害が広がっていることが分かりました。建材の8割が建設関係に使われ、アスベストの危険性を再三に渡って指摘されておりながら、国は充分な規制もせず野放しにし、2006年にようやく全面禁止になりました。

国とメーカーの責任を明確に

アスベスト被害を野放しにした国と製造販売しつづけたメーカーの責任をはっきりさせて、不十分な救済制度を十分な救済がされる制度にしていくとの目的を持って2008年に東京で訴訟をおこしました。
北海道では2011年度に札幌地裁に提訴して、それから6地裁で訴訟が起きて、1次、2次、3次と全国で訴訟を展開してきました。
私たちは、まず規制をしなかった国の責任と、被害が分かっていながらアスベストを販売し続けた建材メーカーの責任を明確にさせることこそ、解決に絶対必要であると考えて闘ってきました。
残念ながら最初、2012年に判決がでた横浜地裁では、国もメーカーも、どちらの責任も認めずに負けました。国も十分危険だと分からなかった、あるいは企業も分からなったとメーカーの目利き料や国も責任を否定しました。

国による給付金制度が創設

その後、国の責任を認める判決が東京地裁で出され、更にメーカーの責任が認められました。
その中で、1人親方の被災害が東京高裁で認められ、2021年5月17日に最高裁は一人親方を含めすべての作業従事者の国の責任を認め、メーカーも断罪しました。
5月17日の判決の翌日、国と原告団の間で基本合意が交わされました。
これによって、国は責任を認め給付金制度を作ると約束し、6月には法律が出来ました。来年4月からは給付金制度が運用されます。労災の適応がない一人親方を含めて、建設作業に従事したことがはっきりして該当する病気にかかったことが証明されれば給付金を受給できるところまで来ました。
しかし、最高裁はメーカーの責任を認めましたが、基準を明確にしたわけではなく、責任の基準をはっきりさせることが今後の課題です。今の救済金制度も本来なら国と半分はメーカーから出させるもの。メーカーを含めた救済制度を実現することがこれからの課題でます。

全国で初めて和解が成立

一方国との和解が着々と進んでいます。
2021年8月5日に札幌高裁が全国で初めて、基本合意に基づく22名の被災者との和解が成立しました。北海道が最初です。但し、メーカーとの間はこれかです。救済制度に基づく救済を求めていくことが課題になりますのでこれからの一年が重要になってきています。

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建設アスベスト訴訟

2021年6月8日 by スタッフ

最高裁が国と建材メーカーの責任を認める判決

国が被災者に謝罪、給付金支給の基本合意成立

   長野 順一 弁護士 (北海道建設アスベスト弁護団:事務局長)

1 最高裁判決、国との基本合意

2021年5月17日、最高裁は、首都圏建設アスベスト神奈川第1陣をはじめとする4つの建設アスベスト訴訟について国及び建材メーカーらの責任を認める判決を言い渡しました。
そして、この判決を踏まえて、被害の全面救済へ向けて、国と原告側(建設アスベスト訴訟全国連絡会)との間で、訴訟の和解解決と未提訴者を含めた救済についての「基本合意」が成立するなど、大きな動きがありました。

2 一人親方等も救済、ただし屋外作業者は対象外

判決は、まず国の責任について、1975年(昭和50年)から2004年(平成16年)までの間、国は、事業主に対し、建設作業従事者に防じんマスクを着用させる義務を罰則をもって課すとともに、建材への適切な警告表示を義務付ける義務があったにもかかわらずこれを怠ったとして、労働者だけでなく一人親方や中小個人事業主に対しても、国の賠償責任を認めました。
とりわけ、今回、最高裁が一人親方等に対しても責任を負うことを明確にしたことは、画期的な意義を有するものといえます。

3 メーカーの責任を認める

判決は、建材メーカーについても賠償責任を認め、主要原因建材について一定以上の高いシェア有するメーカーは、共同不法行為者として、連帯して責任を負うとの判断を示しました。この点は、被災者救済に大きく道を開いたものということができます。

4 総理大臣の謝罪と与野党の動き

さらに、最高裁判決を踏まえて、被災者救済へ向けて大きな動きがありました。
判決の翌日である5月18日午前、首相官邸において菅義偉総理大臣が建設アスベスト訴訟原告らと面談し、「最高裁判決で国の責任が認められたことを厳粛に受け止め、被害者及びその遺族に深くお詫びします。」との謝罪の意を表明しました。
また、判決を受けて「与党建設アスベスト対策プロジェクトチーム(与党PT)」から「建設アスベスト訴訟の早期解決に向けて」と題するとりまとめ文書が発表され、①建設アスベスト給付金制度(仮)を創設する、②メーカー責任を認めた最高裁判決を受けて建材メーカーの対応の在り方について与党PTで引続き検討する、との表明がなされました。

5 基本合意書の調印

また、5月17日夕方には、田村厚生労働大臣と原告(建設アスベスト訴訟全国連絡会)との間で

①被害者及びその遺族の方々に謝罪すること、②係属中の訴訟については、原告側と合意した統一的な和解基準により和解すること、③未提訴の被害者についても、被害補償のための給付金(仮称)を支給する制度を法制化すること(給付金の額は②と同額。)、④建設作業従事者の石綿被害を発生させないための対策、石綿関連疾患の治療・医療体制の確保、被害者に対する補償制度について建設アスベスト訴訟全国連絡会と継続的に協議を行うこと、を内容とする基本合意書の調印が行われました
これにより、国との間で全国の訴訟が和解解決に進むことになるとともに、被災者に給付金を支給する制度が設けられることになりました。

6 アスベスト被害者の全面救済と被害の根絶に向けて

基本合意において、未提訴被災者が裁判することなく補償を受けられる制度(給付金制度)の創設が、明記されたことは画期的であり、このような制度が立法化される意義は極めて大きいと思います。しかし、現段階ではあくまでも国との間での合意であり、最高裁で加害責任が認められた建材メーカーはこの制度に加わっていません。
被害の全面救済のためには、国が約束した給付金制度を、建材メーカーも拠出する「補償基金制度」として拡充し、完全な被害者救済制度として法制化することが必要です。
全国の建設アスベスト訴訟の原告団・弁護団は、引続き、訴訟等を通じて建材メーカーに対して被害者に対する責任を果たすよう求めるとともに、被害者の全面救済とアスベスト被害の根絶のために、さらに闘いを続けることを決意しています。

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アスベスト問題 新聞記事

2021年3月10日 by スタッフ

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2021.4月から大気汚染防止法改正で規制が強化

2021年3月2日 by スタッフ

 石綿(アスベスト)の飛散による健康被害なくすため、「大気汚染防止法」が2021年4月から改正され、規制が強化されます。アスベスト患者の診断・治療にあたっている細川誉至雄理事長(医師)に概要を投稿してもらいました。

 2020年9月に札幌市内で行われたアスベストセミナーで東京労働安全センターの外山尚紀氏による大気汚染防止法(大防法)の改正についての講演が行われ、当センターにゅーす10月号で改正事項の内容を紹介しました。
 外山氏によれば総じて前向きな改正だが残された課題、主に4点が指摘されました。いまなぜ大防法改正なのか、改めて石綿による健康被害の視点で考えてみたいと思います。
大防法はもともと大気環境を保全することで国民の健康を保持、生活環境を保全するため昭和43年に制定されました。人の健康に被害を生じる恐れのある物質を「特定粉じん」、それ以外を「一般粉じん」として定め、特定粉じんとして現在石綿が指定されています。
 大防法では建物の解体、補修等を行う場合は法律に定められた基準(粉じん対策)を遵守する義務があり、違反すると都道府県知事等は基準の適合や一時停止を命ずることができます。大気汚染ではかつて四日市喘息等がありましたが、今や石綿による健康被害が最大の問題となっています。現在職業がんで新たに労災補償を受けている人は年間約1,000人ほどですが、ほとんどが石綿(中皮腫や肺がん)によるものです。しかも年々増加しています。

 石綿の約9割が建築物に使用され、一般住宅も含めまだ約半数が解体されず残っています。環境省は平成25年(2013年)に法改正を行い石綿含有建材の使用状況についての工事「事前調査」の義務付け、届け出義務者の元請け業者から発注者への変更等の飛散防止対策の強化を行いました。                                        しかし5年が経過して施行状況をみると、事前調査における石綿含有建材の見落としや、これまでの規制対象ではなかった石綿含有形成板等(いわゆるレベル3建材)についても、不適切な除去を行って石綿が飛散する例が相次ぎ、大防法の抜け穴問題が多々発生しました。            特に形成板は一般住宅も含め最も多く使われていたにも関わらず規制されていなかったので、改正で規制の対象となるのは大きな進歩です。   石綿による被害を根絶するためにも改正法を実効性のあるものにしていかなければなりません。施行まで1か月しかなく準備が急がれるところですが、法律遵守を管轄する都道府県等は役割が大きくなり、石綿障害予防規則(労基法)との関連もあるため労働局との密な連携も必須となります。コロナ禍の中で自治体は準備に間に合うのか、いささか気がかりですが引き続き動向を注視していきましょう。

 

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アスベストセミナーを開催しました。

2020年10月5日 by スタッフ

アスベスト被害の根絶と補償めざして

2020年9月26日午後、札幌市内で「アスベストセミナー」が開催され、アスベスト対策に関わる行政や研究機関、市民団体の関係者など48人が参加しました。主催はアスベスト相談会に関わってきた団体(建交労道本部、道民医連、北商連、建設アスベスト訴訟被害弁護団、いの健道センター)が実行委員会を作って実施しました。二つの講演の要旨を報告します。

 大気汚染防止法『改正』と残された課題

             外山 尚紀 氏 (NPO法人東京労働 安全衛生センター)

アスベスト(石綿)そのもののリスクはたくさんあります。石綿関連作業による石綿関連疾患の労災認定者が1万人を超え、建物暴露による被害は1%程度としつつ、解体現場での石綿の処理がずさんで住宅街でも環境暴露による石綿被害が広がっています。
環境省は「大気汚染防止法」を改正し、①規制対象をレベル3の石綿含有建材まで含む、②事前調査(解体工事)の信頼性を確保する、③隔離等をせずに除去作業を行った者への直接罰の創設、④元請け業者に除去作業等の結果を発注者への報告を義務付け、⑤都道府県による立ち入り調査対象の拡大が行われることとなりました。これらは総じて前向きな「改正」となります。
しかし、残された課題として、①調査・分析・検査の信頼性の確保に課題が残る。調査者となる建築物石綿含有建材調査者(公的資格)は現状2千人ほどで、必要とされる30万人には程遠い事、分析者などの講習の課題も残されている。
②除去中の「気中濃度測定義務」がなく、海外の規定と比してずさん。③所有者が通常使用時の建物調査を行うことを努力義務化し、国と地方自治体の支援を明記すべき点が欠如している。④除去業に対するライセンス制度が明記されずILO条約に違反している点などがある。「改正」法は2021年4月から施行されますが、アスベスト関連疾患の予防と補償・救済に向けて対応を強めることが大切です。     以 上

 アスベスト被害と医療機関の役割

             細川誉至雄 氏(勤医協札幌病院・医師)

石綿関連疾患の中皮腫の死亡者が25年間で3倍の年間1,500人と増加し、中皮腫については労災認定制度も定着してきました。
一方、肺がんは日本人の死因の第1位で、年間12万人以上が罹患し約7万人が亡くなっていますが、石綿肺がんとして労災認定されるのは0・4~0・6%と極めて低い現状にあります。
最近の石綿肺がんに関する日本の論文を見ても肺がんに占める石綿肺がん(職業性)は9・4~12・8%くらいと報告されています。
WHOは「クリソタル・アスベスト2014」で疫学的にみてクリソタル暴露では肺がんは中皮腫の約6倍とも報告されています。 こうした現状をどう考えるのか?私見として5点指摘します。
①現状の医療制度では一般病院は保険診療で精いっぱいでマンパワーの面でも労災に関わる余裕がない。 ②多くの医師は中皮腫については労災か救済法かは別として「補償」されると理解している。しかし、肺がんは喫煙の影響が強いと考え、それ以上踏み込まない。
③アスベスト疾患を診療する指定医療機関を増やす取り組みが必要。
④現在アスベスト小体測定は保険診療外で費用は自己負担となっている。肺がんと診断された場合、職業歴がある場合や胸膜プラークを認めた場合、保険請求できるようにする。
⑤行政への働きかけと同時に、アスベスト相談会などを通じてアスベスト疾患の啓蒙活動が重要となる。

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2019年度アスベストの労災請求・決定状況

2020年7月10日 by スタッフ

厚生労働省は、2019年度(令和元年度)の石綿による疾病に関する労災補償給付に関する労災補償給付などの請求および決定状況を発表しました。

請求件数は1,206件で、支給決定は件数は1,090件でした。ともに過去5年間で最多でした。他に石綿肺での決定が52件ありました。

業種別には、建設業が全体の58.4%を占め、次に製造業が32.3%、続いて卸売業、小売業、飲食・宿泊でした。鉱業は0件でした。

北海道の請求は108件で支給決定は97件でした。全国の請求件数では、東京、大阪についで3番目で、支給決定は東京に次ぐ2番目でした。

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大気汚染防止法「改定案」が閣議決定

2020年5月8日 by スタッフ

政府は3月10日、大気汚染防止法改定案を閣議決定しました。

建設現場でアスベスト建材除去工事による健康被害の予防のとりくみが求められています。

今回の改定で、環境省は規制対象の除去作業が現在の約16,000件の5~20倍に増加するとしています。しかし、

①「相対的に飛散性が低いこと、件数が膨大になること」などからレベル3を届け出対象としないこと、

②石綿飛散について「故意」のみを罰し、「過失」は罰しないこと。罰金の額があまりにも低いこと(大防法違反罰金50万円、廃棄物処理及び清掃に関する法律は3億円)、

③レベル3建材の作業基準は「原形のまま」「湿潤化」というだけで「養生」を必須としていないこと、

④作業中のアスベスト漏えい検査をしないこと、

⑤完了検査を一応位置付けているが、第三者検査ではなく、仲間内の検査でよいとし全く不十分な検査であること、

⑥建築物等の通常使用時におけるアスベスト飛散防止する手段がないこと、多くの問題点が残されています。

4月以降に、国会で審議入りが予定されていますので、取り組みが急がれます。(いの健全国ニュースから)

注)レベル3とは、アスベスト建材には「レベル」が存在し、決定基準は「飛散性」にあります。レベル3は「飛散性・発しん性」が比較的低いとされていますが、アスベスト建材であることには変わりません。

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石綿飛散防止拡大

2020年1月8日 by スタッフ

建物改修、届け出義務化

 厚生労働省は先月、発がん性物質アスベスト(石綿)の飛散を防ぐため、石綿の有無にかかわらず、建物の改修・解体を労働基準監督署に事前に届け出ることを業者に義務付ける方針を決めました。 改修は請負金額100万円以上、解体は合計床面積80平方メートル以上の工事が対象となります。

業者は従来、改修・解体工事前に石綿の使用状況を調査する義務を負っていましたが、危険度の高い建材がなければ届け出は不要でした。しかし、調査が適切に行われず、石綿が飛散した恐れのある事例が多発したため、一定規模以上の工事には事前の届け出を義務付けることにしました。
事前調査は、必要な講習を受けた人などに限定し、制度を担保。事後に労基署が確認、指導できる様に業者には調査結果や作業記録の保存も義務付けます。
請負金額100万円以上の改修工事は18年度、213万件でしたが、改修・解体する建物に石綿が含まれていると労基署に届け出があったのは1万件強にとどまっているとのことです。

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2019年なくせじん肺全国キャラバン

2019年11月11日 by スタッフ

 国にアスベスト被害根絶と基金創設を求めて全国で取り組まれた「第30回なくせじん肺全国キャラバン」(9・30~10・24)の終結集会が10月23日、東京都内で開かれ、24日は、厚労省と交渉。アスベストアナライザー(現場で非破壊で即時アスベスト分析が可能な計測器)を全国的に普及するよう強く要請しました。

 北海道の出発集会

 10月3日、札幌で行われた「北海道キャラバン」の出発集会では、三つの訴訟報告がありました。トンネルじん肺根絶訴訟弁護団の川村俊紀団長は「第6陣訴訟は来年4月の和解成立をめざしています。これまで23年にわたる裁判で2千5百人の解決をみた。国の責任を認めた5つの判決をもとに合意書を結ぶなどの成果をあげてきました。裁判によらない解決のために『基金』創設を求めている」と報告しました。
建設アスベスト訴訟弁護団の長野順一事務局長は「全国的には4つの高裁判決で、国、メーカーの責任を認めさせてきた。11月には九州でも高裁判決が出された。来年には最高裁の判断が示されまる。札幌の訴訟でも国とメーカーの責任を認めさせ、裁判によらない救済基金の実現をめざす」と強調しました。
石炭じん肺訴訟弁護団の増谷康博事務局長は「第5陣まで1千8百人が国と和解した。残る原告についても来年6月までに解決できる見通しだ。企業側の不当な主張を許さないたたかいを強めなければならない」と訴えました。

 労働局・労基署・自治体などに要請

 3日午後から、道庁への要請行動を行い、トンネル工事での8時間労働制、アスベストアナライザーの導入を求めました。17日の道労働局等への要請では、北海道労働局が保有しているアスベストアナライザーについて、「札幌近隣を中心に100ケ所で検査を実施し、かなりの確率でアスベストが検出された」との報告がされました。各監督署に配置するよう本庁に要望することを求めました。
10月9日と10日に道内11の労働基準監督署、同時に初めて各自治体に「アスベスト被害の救済制度の広報と中皮腫で亡くなった市民の遺族への資料の直接送付」などを求めました。「建交労道本闘争本部ニュース」より転載

   アスベストアナライザーの配置を

携帯用のアスベスト分析装置で、現場で対象物を破壊せずに器械を当てるだけで、約10秒で6種類のアスベスト鉱物の有無の結果を出します。1台720万円以上ですが、各地域に配置することで被害対策、除去対策が進みます。道内では北海道労働局と札幌市に配置済みです。建交労北海道本部は各労基署、道内の主要な自治体への配置を求めています。

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静かな時限爆弾!~アスベストによる健康破壊~

2017年7月1日 by システム 管理者

6月12日にNHKクローズアップ現代で『新たなアスベスト被害~調査報告・公営住宅2万戸~』が放映され、大きな反響を呼んでいます。いの健道センター理事長でアスベストの診断、治療に取り組んできた細川誉至雄医師(勤医協札幌病院)のコメントを掲載します。

NHKが6カ月かけて調査したとの事です。全国各地にある公営住宅に暮らしている人たちがアスベストの危険性にさらされていた事が判明、住んでいる人の数は推計では23万人以上にのぼるとの事でした。本来、国や都道府県、自治体が責任をもって調査、分析、被害を止めるための除去対策をとるべきところですが、一向に進まない中、NHKが独自の調査(NHKもすごい組織力ですね)を行って、情報を提供したわけです。

現在もアスベストが使用された建物の約半数は除去されないまま残っています。

アスベストが原因で中皮腫や肺がんで亡くなる人は今や交通事故で亡くなる人より多いと推定されています。アスベストは発がん物質ではありますが、吸い込んですぐ発症するわけではなく発症までに数十年以上かかるため気づかれない事も多く静かな時限爆弾と言われる所以です。

中皮腫で亡くなる人は20年前の3倍以上に増えました。アスベストの約90%は建物の材料として使われ、スレート材や形成板は、一般住宅にも広く使われました。昨年札幌市で小中学校の煙突断熱材破損による給食停止でアスベストがまだ放置されている事が問題になりました。その後「建築物石綿含有建材調査者」により91校を調査し294本に断熱材があり250本の煙突が使用されていた事が明らかになりました。以前の調査では、素人が目視で“ない”と判断し報告したのが原因です。

子供たちが将来アスベストの被害者とならないためにも今できる対策が必要です。増改築を繰り返す建物の石綿調査は専門家による定性と定量分析を行う必要があります。そのためには「調査者」の養成を急ぐと同時に国や、都道府県、自治体は情報を公開し責任をもって対策を講じるべきです。

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熊本震災・アスベスト対策で提言

2016年5月16日 by システム 管理者

北海道建設アスベスト原告団・弁護団など13団体は、厚生労働大臣、環境大臣、国土交通大臣、総務大臣に対し「熊本地震にかかるアスベスト被害防止に関する緊急提言・将来にアスベスト被害を出さないために」を、提言しました。
提言要旨

①住民への周知徹底を行うこと。「アスベスト含有建材除去についての注意事項及びアスベストの有害性、危険性を記載したパンフレット」を作成し、すべての被災者、作業者、ボランティアに配布すること。
②(半)倒壊した建物から飛散するアスベスト粉じんへの「ばく露防止対策」として、国自らが、建物の倒壊現場や解体現場で作業する人たちに向けた個人ばく露対策として呼吸用保護具(少なくともRL2又はRS2仕様のマスク)を配布すること。
③国によるアスベスト使用建物及びアスベスト飛散状況の調査の実施。
④「住民、作業者、ボランティア等」アスベストばく露が懸念される人たちの登録制度を導入すること。

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