認定NPO法人 働く人びとのいのちと健康をまもる北海道センター

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大気汚染防止法「改定案」が閣議決定

2020年5月8日 by スタッフ

政府は3月10日、大気汚染防止法改定案を閣議決定しました。

建設現場でアスベスト建材除去工事による健康被害の予防のとりくみが求められています。

今回の改定で、環境省は規制対象の除去作業が現在の約16,000件の5~20倍に増加するとしています。しかし、

①「相対的に飛散性が低いこと、件数が膨大になること」などからレベル3を届け出対象としないこと、

②石綿飛散について「故意」のみを罰し、「過失」は罰しないこと。罰金の額があまりにも低いこと(大防法違反罰金50万円、廃棄物処理及び清掃に関する法律は3億円)、

③レベル3建材の作業基準は「原形のまま」「湿潤化」というだけで「養生」を必須としていないこと、

④作業中のアスベスト漏えい検査をしないこと、

⑤完了検査を一応位置付けているが、第三者検査ではなく、仲間内の検査でよいとし全く不十分な検査であること、

⑥建築物等の通常使用時におけるアスベスト飛散防止する手段がないこと、多くの問題点が残されています。

4月以降に、国会で審議入りが予定されていますので、取り組みが急がれます。(いの健全国ニュースから)

注)レベル3とは、アスベスト建材には「レベル」が存在し、決定基準は「飛散性」にあります。レベル3は「飛散性・発しん性」が比較的低いとされていますが、アスベスト建材であることには変わりません。

Filed Under: じん肺・アスベスト

2020年4月から改正健康増進法が施行

2020年5月8日 by スタッフ

受動喫煙防止へ前進

4月から受動喫煙防止法が全面施行されました。
改正法は2018年7月に成立し、2019年7月には病院や学校の敷地内の禁煙が施行されました。今年の改正法のポイントは、飲食店などの屋内禁煙です。
しかし、「原則屋内禁煙」として例外が設けられています。当初の厚労省の案は、ほとんどの飲食店が禁煙の対象でしたが、自民党の「たばこ族」議員の抵抗で大幅な例外が入りました。
営業している飲食店の内、資本金5千万円以下で、かつ客室面積が100平方㍍以下には、喫煙室の表示があれば喫煙できるようになりました。
表示だけで換気指示もない状態では妊婦や20歳以下の従業員は、喫煙室の出入りができません。
「全面施行」と新型コロナの感染拡大が重なリ、喫煙の影響が改めて大きな問題になっています。喫煙者は重症化や死亡リスクが2倍から3倍という臨床所見があります。これを機会に禁煙者が増えることが望まれます。

北海道議会の新庁舎が出来上がり、5月中にも利用が始まるとの事です。
この道議会新庁舎は原則屋内禁煙ですが、自民党議員団室に「喫煙専用室」を設置すると同党議員団が決めていることに対して、他の全会派や多くの道民から強い批判が起こっています。

道議会の全面禁煙は?

北海道医師会や看護協会などで作っている「北海道たばこ対策連絡協議会」は、健康増進法の趣旨に照らせば、望まない受動喫煙を防止するという国際的常識からみて、道民の代表である議員の控室が喫煙可能になるという事は議会の権威を自ら貶めることになる愚行であるとして、「完全禁煙」を求める署名活動を展開し、2019年12月、10万筆を超える署名を道議会議長あてに提出しています。
議長及び鈴木知事は道庁施設全体の「完全禁煙」を速やかに決断するべきです。

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石綿飛散防止拡大

2020年1月8日 by スタッフ

建物改修、届け出義務化

 厚生労働省は先月、発がん性物質アスベスト(石綿)の飛散を防ぐため、石綿の有無にかかわらず、建物の改修・解体を労働基準監督署に事前に届け出ることを業者に義務付ける方針を決めました。 改修は請負金額100万円以上、解体は合計床面積80平方メートル以上の工事が対象となります。

業者は従来、改修・解体工事前に石綿の使用状況を調査する義務を負っていましたが、危険度の高い建材がなければ届け出は不要でした。しかし、調査が適切に行われず、石綿が飛散した恐れのある事例が多発したため、一定規模以上の工事には事前の届け出を義務付けることにしました。
事前調査は、必要な講習を受けた人などに限定し、制度を担保。事後に労基署が確認、指導できる様に業者には調査結果や作業記録の保存も義務付けます。
請負金額100万円以上の改修工事は18年度、213万件でしたが、改修・解体する建物に石綿が含まれていると労基署に届け出があったのは1万件強にとどまっているとのことです。

Filed Under: じん肺・アスベスト

2019年なくせじん肺全国キャラバン

2019年11月11日 by スタッフ

 国にアスベスト被害根絶と基金創設を求めて全国で取り組まれた「第30回なくせじん肺全国キャラバン」(9・30~10・24)の終結集会が10月23日、東京都内で開かれ、24日は、厚労省と交渉。アスベストアナライザー(現場で非破壊で即時アスベスト分析が可能な計測器)を全国的に普及するよう強く要請しました。

 北海道の出発集会

 10月3日、札幌で行われた「北海道キャラバン」の出発集会では、三つの訴訟報告がありました。トンネルじん肺根絶訴訟弁護団の川村俊紀団長は「第6陣訴訟は来年4月の和解成立をめざしています。これまで23年にわたる裁判で2千5百人の解決をみた。国の責任を認めた5つの判決をもとに合意書を結ぶなどの成果をあげてきました。裁判によらない解決のために『基金』創設を求めている」と報告しました。
建設アスベスト訴訟弁護団の長野順一事務局長は「全国的には4つの高裁判決で、国、メーカーの責任を認めさせてきた。11月には九州でも高裁判決が出された。来年には最高裁の判断が示されまる。札幌の訴訟でも国とメーカーの責任を認めさせ、裁判によらない救済基金の実現をめざす」と強調しました。
石炭じん肺訴訟弁護団の増谷康博事務局長は「第5陣まで1千8百人が国と和解した。残る原告についても来年6月までに解決できる見通しだ。企業側の不当な主張を許さないたたかいを強めなければならない」と訴えました。

 労働局・労基署・自治体などに要請

 3日午後から、道庁への要請行動を行い、トンネル工事での8時間労働制、アスベストアナライザーの導入を求めました。17日の道労働局等への要請では、北海道労働局が保有しているアスベストアナライザーについて、「札幌近隣を中心に100ケ所で検査を実施し、かなりの確率でアスベストが検出された」との報告がされました。各監督署に配置するよう本庁に要望することを求めました。
10月9日と10日に道内11の労働基準監督署、同時に初めて各自治体に「アスベスト被害の救済制度の広報と中皮腫で亡くなった市民の遺族への資料の直接送付」などを求めました。「建交労道本闘争本部ニュース」より転載

   アスベストアナライザーの配置を

携帯用のアスベスト分析装置で、現場で対象物を破壊せずに器械を当てるだけで、約10秒で6種類のアスベスト鉱物の有無の結果を出します。1台720万円以上ですが、各地域に配置することで被害対策、除去対策が進みます。道内では北海道労働局と札幌市に配置済みです。建交労北海道本部は各労基署、道内の主要な自治体への配置を求めています。

Filed Under: じん肺・アスベスト

新人看護師パワハラ自死事件 -2

2019年10月15日 by スタッフ

 息子の過労死、労災認めて!

                      村山さんの訴えに支援の輪が広がる

   2013年4月に釧路赤十字病院に新卒採用となった、村山譲さん(当時36歳)が、同年9月にパワハラ等で自死した事件は、遺族が申請した労災が2017年11月に棄却されました。遺族は2018年4月に釧路地裁に「労災不支給処分取り消し訴訟」を提訴し、これまで6回の口頭弁論を終えています。
   2016年7月、釧路を中心に「支援する会」が発足し、遺族、弁護団とともに粘り強く活動を続けています。裁判になってから取り組んだ裁判官宛の「公正な判決を求める署名」は、先月2万1千筆を超えました。第5回期日で代理人弁護士が裁判官に署名用紙を届けたところ、署名用紙の束に裁判官が驚く一幕もありました。
   遺族は支援の呼びかけ活動に全国・全道を駆け回り、先月は北海道母親大会で、母親が地元・室蘭の支援者とともに壇上から訴え、多くの署名が寄せられました。

   事件は過重労働とともに、パワハラが原因であり、その「証言」を集めることが課題です。譲さんは手術室の勤務でしたが、内部の事はなかなか明らかになりません。「支援する会」では病院職員向けにチラシを配布して協力を呼び掛けています。8月27日には釧路市内で「原告、代理人、支援者の集い」を開催し、参加した30人から、事件への思いを語ってもらい、情報収集を呼びかけました。翌朝はご両親が支援者とともに病院前で訴えとチラシ配布を行い、反響を呼んでいます。

 

Filed Under: 労働災害・公務災害, 過労死防止の活動

新人看護師パワハラ自死事件 -1

2019年7月5日 by スタッフ

医師の『パワハラ発言』の再調査を求める

釧路日赤病院に勤務していた、新人看護師 村山譲さん(男・当時36歳)が2013年9月に自死した事件は、現在「労災不支給決定取り消し裁判」が釧路地裁で行われています。6月11日に第5回期日でした。
この間、被告(国)は村山さんが精神障害を発病したことに関して業務起因性はないと主張。注射のインシデント事故、手術台のロック外しミスは「重大な事故」とは言えない、次のステップ(器械出し)に進めなかったことも「本人も納得していた」とし、医師・看護師のパワハラの事実もないとしています。

これに対して、原告は①譲さんのノートを提出し困難な業務内容に応えるための努力状況を示し、②譲さんの業務上のミスは患者の命に係わる危険性がある「強」の負荷であり、③次のステップに進めなかったことは、自己評価が低くなっていた譲さんにとって大きな影響があったことは事実と指摘しました。④これらを背景に職場での人間関係が悪化していることは明らかで、医師の発言、「お前はオペ室のお荷物だ」は被災者の自尊心を著しく低下させたと指摘しました。そのうえで、医師の発言に関して釈明することを求めました。
裁判長は被告(国)に対して、次回期日までに医師のいわゆるパワハラ発言の再調査を行い報告することを求めました。次回期日は10月7日(月)14時30分からです。

裁判後、「支援する会」主催の報告集会が行われました。尾林芳匡・白神優理子弁護士から裁判の概要報告と合わせて「この間の支援する会の活動、公正判決を求める署名などで、局面を切り開いてきている」と参加者を激励しました。尚、この日は4,700筆の署名を提出し、合計1万8千筆を超えました。

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請負型の働き手、全国170万人

2019年6月11日 by スタッフ

 「広い労働者概念」に基づく権利保障を

厚生労働省の「雇用類似の働き方に係る論点整理等に関する検討会」は企業から報酬を得る請負型の働き手が約170万人いるとの試算を示しました。これは自営業者約538万人に対する調査結果です。
請負型で最近増えているのが、飲食宅配サービスの配達パートナーやウェブデザイナーといったインターネットを通じて仕事を請け負う働き手です。労働者のように働いていますが、企業の健康保険や厚生年金には加入できず、労働法上の保護はありません。
調査では、働き方の実態もまとめ、取引先企業とのトラブルで最も多かったのが「報酬の支払いが遅れた」(18・7%)、「仕事の内容・範囲についてもめた」(17・4%)、「報酬が一方的に減額された」(13・3%)、「報酬が全く支払われなかった」(7・5%)でした。

独立自営業者を続けるうえでの問題点について、「収入が不安定、低い」(45・5%)が最も多く、「仕事を失った時の失業保険のようなものがない」(40・3%)「「仕事が原因でケガや病気をした時の労災保険のようなものがない」(27・7%)と答えています。

2016年1月、厚労省は「働き方の未来2035」を発表し「2035年の企業はミッションや目的が明確なプロジェクトの塊となり、多くの人はプロジェクトの期間内はその企業に所属するが、プロジェクトが終了するとともに別の企業に所属する・・・・・人は事業内容の変化に合わせて柔軟に企業の内外を移動する形になっていく」と未来を描きました。その後、「会社員は消える」「自分の仕事は自分で守る」などの「フリーランスの勧め」が広がりましたが、先陣を切ったアメリカでは請け負い就労者が減少し、イギリス・フランス・ドイツでも労働者と同等の保護政策がとられています。
厚労省の「検討会」ではこうした実態と世界の流れをくみ取った対策を講ずることが求められています。

        いの健ニュース 2019.6.1号から転載

Filed Under: 労働安全活動

最低賃金、全国一律引き上げで地域の再生・活性化を!

2019年5月7日 by スタッフ

 4月11日16時から、衆議院議員会館で、自民党最低賃金一元化推進連盟の「ヒアリング②」が開催され、黒澤幸一全労連事務局次長が「全労連全国一律最低賃金要求について」説明しました。説明の要旨を掲載しました。

最低賃金一元化推進議連のみなさんが、接近の仕方が私たちと違っても一番高い東京水準を掲げて最低賃金の全国一律制を実現させようと取り組まれていることに注目し期待しています。
全労連は、結成から30年、行動綱領で三つの要求、大幅賃上げと労働時間短縮と並んで、全国一律最賃制度の実現を求めてきました。この間 35万筆余の請願署名を集め、地方議会での意見書採択をすすめ、このようなTシャツでデモンストレーションをしたりと取組みを進めています。日本の賃金は世界水準からも劣後 地方や職場から寄せられる声は切実です。「最低賃金 786円では低すぎ。健康で文化的な生活を送ることは到底無理」「最賃は、今すぐ千円以上に」「 地域経済を支える中小企業を守る仕組みを追及して」など声が寄せられています。
①あまりに低すぎ、それだけで生活するのは難しい。
②地域間格差があり、差別的状況にある。
③中小企業支援策が貧弱で、国際比較でも極めて低い水準にあることです。
地域別格差では高い東京の時給と低い鹿児島では 224円もの格差があり、毎年拡がっています。日本の中小企業支援は、87億円の実績にとどまり、フランスの2兆円規模の対策と比して極めて貧弱です。最賃上げて、生活を底上げし、地域を元気にできるように、最賃を決めるベクトルを変える政治決断が必要です。

ある県の知事は「同じ全国チェーンのコンビニの賃金が異なっていることに、強い違和感を覚える。全国一律にすべき、これによって企業がつぶれる事はない」と述べています。全国知事会からも、地域経済の好循環の拡大に向けて国に要請が上がっています。地域別最賃が人口流失を招き、地域経済を疲弊させています。 「最賃が低い地域は賃金が低い」これが実態です。最賃と賃金の相関は極めて高く、 最賃を上げない限り、賃金は底上げされません。 厚労省の資料でも15歳から29歳の若者たちが都市部に流れているとデータが示しています。地方の人の流出が地域経済を疲弊させていることは明らかです。数年かかっても日本の最賃を全国一律制にしていくことが、「格差と貧困の是正」と「地域経済の再生・活性化」のために必要不可欠です。又、産業・業種別の特定最賃はしっかりと残す必要があります。

最賃が上げられることと失業率に相関性はありません。イギリスなど世界の事例を見ても明らかです。日弁連の経営者協会などへの聞き取り調査でも、「最賃上がったことで、会社がつぶれている状況にはない」(青森、鳥取)と報告されています。むしろ 最賃引上げで経済波及効果が期待できます。 大きな地域間格差とあまりに低い最賃を是正するには中小企業支援が必要です。社会保険の企業負担減免など世界の好事例を参考に、実効性のある中小企業支援策をセットで行うことを求めたいと思います。
最賃の抜本引上げと全国一律化によって国民の所得が増えて国内生産が誘発され、地域経済の活性化や 地域循環型の経済が元気になっていきます。

最後に、まとめとして三点、要請したいと思います。
一つは、「格差と貧困の是正」と「地域経済の活性化」のために一日も早く全国一律最   賃制度を実現させるためにご尽力いただきたい。
二つ目は、若者も女性も非正規雇用も、すべての労働者の生活を守るため、最低賃金の抜本的に引き上げにご尽力いただきたい。
三つ目に、そのために実効性のある中小企業支援策を具体的につくっていただきい。このことを お願いして終わります。

Filed Under: 労働安全活動

看護師の臨床研修制度化の投稿

2019年2月1日 by スタッフ

2019年1月26日朝日新聞に掲載された読者の投稿を紹介します。

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出入国管理法改定

2018年12月10日 by スタッフ

外国人労働者の受け入れ拡大

 人権侵害まん延・拡大の危険

                                                   小野寺 信勝 弁護士(北海道合同法律事務所)

  北海道に8,500人の「技能実習生」

入管法改正では、「特定技能」という新たな在留資格を創設し、非熟練労働者の受け入れを目指しています。
日本政府は入管法改正の理由は「深刻な人手不足に対応するため」と説明しています。日本政府は一貫して非熟練労働者の受け入れを認めてきませんでした。その代わりに、外国人労働者を「技能実習」という本来、労働を目的としない在留資格によって大量に受け入れてきました。全国では28万人超の技能実習生が在留していますが、北海道は主に水産加工と農業分野で約8,500人もの実習生を受け入れています。このようないわゆるサイドドアによる受け入れの増加は、同時に、技能実習生への深刻な人権侵害も生み出しました。低賃金・長時間労働、逃亡防止のための強制貯金や旅券の取り上げ、強制帰国、暴力などその被害は深刻です。日弁連は人権侵害の温床である技能実習制度の廃止とそれに代わり非熟練労働者受け入れのための資格創設を求めてきました。
政府はついに非熟練労働者受け入れに舵を切ろうとしています。「特定技能」という在留資格の創設がそれにあたります。

  「特定技能」の問題点

ところが、「特定技能」の創設にはいくつもの問題があります。
まず、特定技能が創設されても技能実習制度は廃止されません。つまり、技能実習生の人権侵害の問題は残されたままとなっています。また、「特定技能」は1号と2号に分けられ、2号は1号からの移行を想定しています。技能実習1号では最長5年間の在留を認められますが、この間は家族帯同が禁止されています。家族が共に暮らせないのは非人道ですし、日本政府も批准する自由人権規約や児童権利条約では家族が共に暮らす権利を保障しているように、人権上も問題があります。さらに、技能実習制度は民・民での受け入れのためブローカーが介在し、多額の保証金や違約金など悪質なケースが多く発生していました。特定技能も同じ枠組で受け入れるため、ブローカーが介在する問題が残ります。

  外国人との共生政策は喫緊の課題

そして、なにより外国人との共生の視点が欠如しています。安倍首相が「移民政策ではない」と喧伝していますが、この発言は外国人を労働力とのみみなし「生活者としての外国人」の側面に目を向けないと宣言したに等しいと考えています。

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釧路日赤病院、看護師パワハラ自死事件

2018年8月10日 by スタッフ

労災不支給取消求め提訴

釧路赤十字病院に勤めていた新人看護師、村山譲さん(当時36歳)が自殺したのは、職場でのパワーハラスメントが原因だったとして、遺族が2018年4月24日、国に労災認定を求める訴えを釧路地裁に起こしました。
訴状では、村山さんは2013年4月に同病院に就職。仕事上のミスを理由に、新人看護師向けのカリキュラムに沿った仕事を与えられず、医師らから「おまえはオペ室のお荷物だな」などと暴言を受けてうつ病を発症し、2013年9月に自殺したとしています。
遺族は2015年9月、労災申請しましたが認められず、再審査請求も2017年11月に棄却されていました。

 支援する集会を開く

提訴の前日夜、釧路市内で「村山さんの裁判を支援する会」の集会が開催され、医療関係者、市民など50人が参加しました。
担当の和泉貴士弁護士は、新人で手術室に勤務した譲さんは、職場の上司による質問攻め・無視・暴言・仕事が与えられないなどのパワハラが繰り返され自死に至った経過を報告し、事実を究明することと合わせて、地域医療の問題も明らかにしたいと報告しました。

北海道医労連の油石博敬書記長は「KKR札幌医療センターで過労死した杉本綾さんの裁判等と合わせて支援してゆく」と決意を表明しました。また、北見日赤病院から参加した看護師は「新人時代、手術室に配置されたことがあり、仕事が覚えられずくじけそうになった。幸い配置替えで助かったが譲さんの苦悩は理解できる」と支援の決意を語りました。

母親の村山百合子さんは「息子は地方公務員を経て看護師になった。『仕事ができない』事はない」と語り、「問題のある職場環境を変えて二度とこのような事件が起きないようにと提訴した」と支援を訴えました 集会にはテレビカメラをはじめメディア関係者が多くの取材が入りました。

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過労死防止シンポジウム

2018年8月8日 by スタッフ

 札幌 落語で過労死防止を訴え

 厚労省主催の過労死防止を考えるシンポジウムが、2017年11月24日、札幌市男女共同参画センターで開催され170人が参加しました。今回は初めて平日の午後行われ、各事業所から職員が参加しました。

 

会社も労働者も社会全体で 今こそ、過労死のない社会を

講演:上野武治氏  (精神科医師)

電通の過労死事件をはじめ最近の過労死動向にふれ、厚労省が長時間労働対策に取り組んでいる状況にあるとしました。
その上で、労働者のうつ病の病態と治療に関して業務関連ストレスで発症し、睡眠障がいと意欲の減退が起こり、脳内の画像では前頭葉の代謝低下に至る。回復に長期間を要し、自殺の原因になりやすいと指摘しました。
治療のポイントとリハビリ・職場復帰の課題と留意点に触れた後、発症前への回復には3年程度有するとし、予防の重要性を強調しました。
ILO(国際労働機構)は質を重視した労働時間を提唱しており、国連の社会権委員会は日本政府に対して、過重労働や過労死、セクハラに対して「勧告」を行っているとして、長時間労働・過労死根絶の取り組みの重要性を指摘しました。
そして、安倍政権の「働き方改革」は青天井の時間外労働を導入する危険があること、「残業規制」と言いつつ、繁忙期は月100時間までの時間外を認めるなど過労死ラインを容認していると懸念を表明しました。

 

 家族の会体験報告

① 吃音のある新卒看護師のパワハラによる自死の件について、母親から報告されまし た。
病棟勤務でしたが患者さんへの検査の説明で読む練習を求められ、スタッフが行き交う中でうまく話せず、強いストレスを受けていました。試用期間後もその延長を告げられ、    13年7月、勤務して4ヶ月目で「こんな自分に価値はなく・・・」との遺書を残して自死しました。
労災は不支給となり、その取り消しを求めて札幌地裁に提訴したと報告しました。

② 13年9月、工場で感電死した夫(電気技師)の事件について妻が報告しました。 当 時は時間外は「自己申告」でしたが毎月100時間を越え、実態はもっと多く、帰宅してもソファーで寝てしまう状況でした。当時は娘が2歳で下の息子が1歳でした。とてもかわいがってくれていました。
その日は娘が入園予定の幼稚園の運動会で未就学児枠で娘の初めての運動会の日でした。前夜は徹夜だった夫はふらふらした状態での勤務でした。「もう無理!」のメールを私に送った直後の事でした。 会社は事故で労災を申請し、労災は認められましたが、その要因は過重労働です。現在、札幌簡易裁判所で調停を重ねています。

③ 15年2月、28歳の息子さんが建設コンサルタント会社で設計業務を担当し、入職して10ヶ月で自死しました。1ヶ月前の時間外は208時間でした。会社を訴え和解は成立しましたが、死亡事故の場合は指名停止などの社会的制裁がありますが、長時間労働を課して従業員が死亡してもそうした制裁はありません。過労死防止のためには事故と同様の制度が必要ですと訴えました。

 

 過労死落語
「ケンちゃんの夢」
招福亭松枝 師匠

創作落語で4度目の上演でした。師匠は、大手製薬会社で働いていた父親を過労死で亡くした家族がその責任を明らかにしようと奔走する人情落語を熱演しました。参加者は時折笑いを交えながら、落語を通じて過労死遺族の思いを強く受け止めることが出来ました。

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過労死防止学会第4回大会の報告

2018年8月6日 by スタッフ

全国センター通信 No229

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静かな時限爆弾!~アスベストによる健康破壊~

2017年7月1日 by システム 管理者

6月12日にNHKクローズアップ現代で『新たなアスベスト被害~調査報告・公営住宅2万戸~』が放映され、大きな反響を呼んでいます。いの健道センター理事長でアスベストの診断、治療に取り組んできた細川誉至雄医師(勤医協札幌病院)のコメントを掲載します。

NHKが6カ月かけて調査したとの事です。全国各地にある公営住宅に暮らしている人たちがアスベストの危険性にさらされていた事が判明、住んでいる人の数は推計では23万人以上にのぼるとの事でした。本来、国や都道府県、自治体が責任をもって調査、分析、被害を止めるための除去対策をとるべきところですが、一向に進まない中、NHKが独自の調査(NHKもすごい組織力ですね)を行って、情報を提供したわけです。

現在もアスベストが使用された建物の約半数は除去されないまま残っています。

アスベストが原因で中皮腫や肺がんで亡くなる人は今や交通事故で亡くなる人より多いと推定されています。アスベストは発がん物質ではありますが、吸い込んですぐ発症するわけではなく発症までに数十年以上かかるため気づかれない事も多く静かな時限爆弾と言われる所以です。

中皮腫で亡くなる人は20年前の3倍以上に増えました。アスベストの約90%は建物の材料として使われ、スレート材や形成板は、一般住宅にも広く使われました。昨年札幌市で小中学校の煙突断熱材破損による給食停止でアスベストがまだ放置されている事が問題になりました。その後「建築物石綿含有建材調査者」により91校を調査し294本に断熱材があり250本の煙突が使用されていた事が明らかになりました。以前の調査では、素人が目視で“ない”と判断し報告したのが原因です。

子供たちが将来アスベストの被害者とならないためにも今できる対策が必要です。増改築を繰り返す建物の石綿調査は専門家による定性と定量分析を行う必要があります。そのためには「調査者」の養成を急ぐと同時に国や、都道府県、自治体は情報を公開し責任をもって対策を講じるべきです。

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長男(新卒看護師)は日々の業務に苦しみ半年で自死しました

2017年4月1日 by システム 管理者

2013年9月、新卒看護師の長男(36歳)をパワハラ自死で亡くされた母親、Mさんから、審査請求が棄却されたことを受けて、手記が寄せられました。いの健道センターは、労災認定をめざして遺族を支援しています。

2013年4月、希望に満ちて釧路の病院に就職した新卒看護師の息子は、勤務して僅か半年後に「努力をしたが、成長しない人間は給料をもらう資格が無い」と遺書を残し、自ら命を絶ってしまいました。

私も看護師をしています。息子は私の姿を見て30歳の時、看護師になりたいと言って、10年間の公務員としての社会経験を経て、看護大学に入りました。予備校の先生方の勧めもあり、男性で卒業時には36歳になるので、専門学校よりも大学を卒業したほうが将来良いだろうと言うことで大学を選択したようです。

私達、親は年を取っていましたので、学費などは社会人時代に大好きな自動車の購入も控えて節約して貯めた貯金と学生支援機構からの奨学金、そして病院の奨学金を受けていました。不足分は少し、親が援助しました。

「人生の中で一番勉強したよ。充実していた。」と待望の看護師免許と保健師免許を取得し、卒業後、奨学金の貸与を受けた病院に就職しました。就職のとき、勤務場所を相談されましたが、年齢が高いこともあり体力のあるうちに苦労したほうがいいと思い、救急部門か手術室の勤務がいいのではないかと助言しました。息子は素直に「体力もあるし、器械の扱いも好きだから」と手術室勤務を希望し、希望がかなったと言って、大変喜んでおりました。

しかし、息子が自死した後に上司の師長より、「適応能力がない、何度教えても些細なミスが数多くある、チューターが指導で悩んでいた。職場でいろいろ言われていた。」などと告げられました。6月にインシデントを起こしたこともあり、一緒に入った同期は新しいことを経験させたが、息子さんは「足止め状態だった」とも言われました。

確かに新しい仕事で公務員時代とは違うのでうまく出来なかったと思いますが、たった3ヶ月で足止めになるような指導や教育があるのでしょうか?

私が育った昔の時代は、厳しく教えられても誰かが優しく見守ってくれていたと思います。しかし、この病院はそのような優しさは無く、また、決定的だったのは、医師から「お前はこの病院のお荷物だな」と言われてすっかり落ち込んでしまったのでは無いかと推測されます。

息子は9月の給料日に手をつけることなく、たった半年で自死してしまいました。

私は主人と一緒に病院に何があったのか、説明してほしいとお願いしましたが、職場の人には合わせてもらえず、病院職員には箝口令が布かれていると聞いています。

私たちは真実が知りたいと、労災申請しましたが不支給となり、現在再審査請求を行っています。

新人看護師は過酷な現場で苦悩を深めています。その新人を長い目で育てる職場環境づくりが大切と思っています。
夢だった看護師を諦めなければなかった息子の思いも含めて、私たち現場の看護師の声を届け、新人教育を改善することが必要と思います。

UHB(北海道文化放送)は、先月末、Mさんの事件について取材し放映しました。放映後、ネットで多くの書き込みがされ、反響が広がっています。新卒看護師の勤務環境改善と育成について関心が広がっています。

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熊本震災・アスベスト対策で提言

2016年5月16日 by システム 管理者

北海道建設アスベスト原告団・弁護団など13団体は、厚生労働大臣、環境大臣、国土交通大臣、総務大臣に対し「熊本地震にかかるアスベスト被害防止に関する緊急提言・将来にアスベスト被害を出さないために」を、提言しました。
提言要旨

①住民への周知徹底を行うこと。「アスベスト含有建材除去についての注意事項及びアスベストの有害性、危険性を記載したパンフレット」を作成し、すべての被災者、作業者、ボランティアに配布すること。
②(半)倒壊した建物から飛散するアスベスト粉じんへの「ばく露防止対策」として、国自らが、建物の倒壊現場や解体現場で作業する人たちに向けた個人ばく露対策として呼吸用保護具(少なくともRL2又はRS2仕様のマスク)を配布すること。
③国によるアスベスト使用建物及びアスベスト飛散状況の調査の実施。
④「住民、作業者、ボランティア等」アスベストばく露が懸念される人たちの登録制度を導入すること。

Filed Under: じん肺・アスベスト

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