「腑に落ちた」労安活動の大切さ:2017年労働安全衛生学校開く

今年の学校にはいの健会員の各職場とともに、新聞の案内記事をみた一般の人が15人参加し、関心の高さが示されました。
開校にあたって細川誉至雄理事長は、「日本は『過労死』大国です。労働者は本来、快適な環境で健康に働かなければなりません。講演から学んで、活発に討論しましょう。」と述べました。

午前は「働くものの健康を守る法体系について」弁護士の安彦裕介氏が講演しました。

安彦弁護士は、労働基準法は「労働条件は人たるに値する生活の必要を満たすもの」「長時間労働で労働者の心身の健康を損なうことを防止」しているとし、労働時間は「週40時間、一日8時間」が原則。時間外は労基署に届出義務があり、月45時間が上限となっている。特別の事情で100時間も許され「過労死」の要因になっていると話しました。また、労働安全衛生法は労働者の健康管理規定であり、安全・衛生管理者、衛生推進者など10人以上の職場に配置が必要。

50人以上の職場では産業医、安全・衛生委員会の設置と労災事故防止など審議事項が決められている。違反した場合の罰則規定もあると指摘しました。

近年はメンタルへルス対策、長時間労働対策など事業主による適正な管理を指示しているとし、脳・心疾患、精神疾患による「過労死」対策として過労死等防止対策法が施行されている。労災申請についてはそれぞれ「認定基準」に沿って検討されていると説明しました。また、使用者による安全配慮義務違反や不法行為は、損害賠償請求訴訟が請求できること、

労働関連法令は基本的に労働者の権利を守る為のものであり、不断に活用することが必要と呼びかけました。

続いて、北海道勤医労中央病院支部、大学生協道統一労組、介護事業法人、高教組からストレスチェックの取り組みと職場の労働安全衛生委員会の活動状況の報告を受けました。

午後は二つの講演が行われました。一つは産業医の佐藤修二氏が「ストレスチェックで明らかになった労働者の実態」、もう一つは精神科医師の田村修氏が「最近の政策動向とハラスメントのない職場づくり」です。

討論では各職場の現状と安心して働くことが出来る職場づくりへの課題を出し合いました。

感想文の一部を掲載します。

  • 低料金でこんな濃厚な内容の講義をしていただき感謝します。
  • 「時間外の限度が月45時間」「精神疾患が労災になる」など知りませんでした。
  • 労基法を振り返ることが出来ました。日常的な点検が重要と思いました。
  • 制度が出来て実施されても、対策に活かすことが必要。
  • ディセント・ワークはとても良い考え方だと思います
  • 経営者こそ労基法、労安法を学ばなければと思います。
  • 大きな会社にいても産業医は知りませんでした。
  • 政府から「答申」などが出て解らなかったことがよく解る内容でした。
  • ストレスチェックは労基署と現場の意識の違い、温度差が大きいように思いました。
  • 働く上で知っておかなければならない事が沢山あり、大変勉強になりました。