娘(看護師)の自死、母が労災求めて提訴!

札幌市豊平区のKKR札幌医療センターの新人看護師だった杉本綾さん(当時23歳)は4年前、長時間・過重労働などでうつ病を発症し自死しました。しかし、労災が不支給となったため、2016年12月15日、母親は国を相手に労災不支給決定の取り消しを求めて札幌地裁に提訴しました。

看護師の勤務環境変えてほしい

2016年12月15日、午後4時半、原告の母親は弁護団、支援者とともに裁判所前に向かいました。入口には4台のテレビカメラが待ち構えていました。

提訴後に行われた記者会見には報道各社の記者でいっぱいになり、母親は「なぜ娘は自分で命を絶ってしまったのか。タイムカードでは5月に91時間40分の時間外労働に達し、その後も65時間~85時間だった。自宅でも深夜まで自習に追われ睡眠時間は2~3時間だった。」「急性期病院で、加重な労働環境の元、必死に頑張った娘がうつ病になったのは業務以外に考えられない。労災が認められ、医療に働く職員の待遇が変わってほしい。」と訴えました。

杉本綾さん裁判、訴状の要点

KKR札幌医療センターで4年前に看護師が過労死した事件で、弁護団が明らかにした「訴状」の要点は次の通りです。

  1. 労基署は杉本綾さんの過酷な労働実態を正当に評価せず、「不支給」と判断しました。訴状では、平成24年4月から8ヶ月間の労働実態を事実に沿ってありのままに緻密に記述し、裁判所に正しく判断してもらえるようにしました。
  2. 綾さんの精神疾患の発病時期を7月末であることを主張しました。これまでは、7月末から11月末と幅を持たせていましたが、審査請求、再審査請求を通じて、新しい証拠が入手でき、7月末にすでに発病していたと判断したからです。これによって、綾さんの時間外労働時間が特に過酷だった5月~7月の期間がカウントされることとなります。7月は初夜勤やインシデントなどの出来事も集中しており、この時期の綾さんの心身の負担はとりわけ凄まじかったと指摘しました。

尚、弁護団によると、年明けの2月から3月頃に第1回口頭弁論期日が行われると思われるとし、第1回の口頭弁論期日では、法廷で原告本人が意見陳述を行い、裁判官に、直接思いを伝える予定との事です。

「支援する会」では、多くの皆さんの傍聴支援を呼びかけています。