3年間でアスベスト労災41件

  勤医協中央病院のとりくみ

勤医協中央病院は、石綿健康管理手帳健診の受託医療機関です。「石綿手帳」所持者は職場でアスベスト暴露し呼吸器疾患にり患した人に交付され、年2回の検診を受けることができます。勤医協中央病院では2018年は延べ280人が受検しました。

アスベスト関連疾患(肺がん、中脾腫、胸膜肥厚・良性胸水)の患者は2016年4月~2019年3月までの3年間で、60人でした。このうち47人が労災申請し、認定が41人、現在申請中2人、不支給決定が4件でした。

Aさん(60歳代・男)は定年まで43年間、サッシ工として働き、16年9月に他医院で異常陰影を確認され、17年8月当院で胸腔鏡下肺部分切除術施行し、手術検体より石綿小体測定を実施し47,389本/g(乾燥肺)を検出。原発性肺がんの労災認定基準である「胸膜プラークに石綿粉塵暴露歴10年以上」それに加え石綿小体測定5,000本/g乾燥肺をクリアしていることを確認し11月、労災申請を行い、18年3月認定となりました。

業務上の要件を満たさなかった場合、環境省による「石綿救済法」の基準を満たせば医療費や療養手当てが支給されます。当院では3年間で6件が該当となりました。労災と合わせて47件が補償を受けています。
わが国では1960年~90年代までアスベストが使用されていました。30年~40年を経過して症状が現れると言われており、呼吸器疾患の場合、アスベストを疑い、精査することが必要です。

勤医協中央病院・医事課  小川 浩司